序章 歴史への招待 7ページ

● 日本の歴史の流れ−歴史モノサシ ●

歴史モノサシの見方
上の図は、
歴史の時間をモノサシであらわしたものである。
1世紀(100年)が、ちょうど1cmになっている。
まず、モノサシの左の端を見てみると、ギザギザがある。
これは、はるか遠い過去へ向かってどこまでも時間がのびていることをあらわす。

次に、BC(紀元前)3世紀の左側のあたりに
波型の切れ目があり、その左側に縄文時代、右側に弥生時代がある。

実際の長さは、弥生時代があと1cm左側にのび、
また縄文時代も1m50cmほど左へのばして示さなければならないが、
とうていこのページには収まらないので、切れ目をいれて省略した。

明治から現在までわずか1cm強

今度はモノサシの右側に目を向けてみよう。

目盛りの20から
ちょっと右寄りのところが、
みなさんが今生きている「現在」である。
そこからわずか1cmとちょっとだけ左にもどると、
そこは明治時代の初めで、みなさんの世代から数えて、4代くらい前の先祖の時代になってしまう。

明治時代の初めというと、みなさんは、
ずいぶん遠い昔のように感じられるかもしれないが、
この歴史モノサシで見ると、明治以後がいかに短い時間にすぎないかということに、
目を見はる思いさえするだろう。

そして、日本がいかに長い歴史をもった国であるかがはっきりわかってくるはずだ。


400年区切りとして時代を見る

現在から左に約400年(4cm)さかのぼると、
1600年、天下分け目の関が原の戦いのころになる。

このあたりが近世の時代の始まりだ。

そこから、さらに400年さかのぼると、
1192年、鎌倉幕府の誕生のころで、ここから中世という時代になる。

さらに、その左に約400年さかのほると、
794年、平安京に都が移ったころになり、
これは平安時代の始まりということになる。

さらに、その左に400年さかのぼると、
大和朝廷により国内が統一され、日本という国の原型ができあがった時期になる。

このように400年で区切ってみると、時代の感覚がつかめて便利だ。
この歴史モノサシを活用して、歴史の細部を見るだけでなく、歴史の全体にも気を配りたい。

もう一度、モノサシの右端を見てほしい。
20cm台(21世紀)がみなさんの生きる時代だ。
そこにどんな足跡をしるしていくかは、皆さんの一人ひとりの生き方にかかっている。